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2020.07.25 Saturday

1965 TRIUMPH T120R 兵庫県H様 プチ報告その11

 殆どメーカー出荷直後状態 超素晴らしいコンディションだったHさんのエンジン、エンジンのボトムの組立作業を始めてます…

 

 これは完成したクランクシャフト廻り…只の鉄の塊のようですけど、いろいろとやる事ある訳です。

 

 クランクシャフトに使われるベアリングは四つ、そのうちの二個がこのメインベアリング、両側にそれぞれあります。で、取り外しているモノがこのモデルに使われていたボールベアリングで両側共にボールベアリングが標準、道路事情の悪い道を走る1950年代辺りではこれで充分なモノでした…

 

 しかし耐久性の向上を目的に1966年からドライブサイドのみローラーベアリングに変更になる。この性能差は非常に大きい。エンジンの性能も徐々に上がり走行距離も長くなる時代への対応、普通ならこの強いローラーベアリングへ躊躇なく交換すればいい。けれどこのエンジンはメーカー出荷から3000マイルも走ってない貴重なエンジン。「オリジナルのボールベアリング、使える状態なんだから使ってやれよ!…」それがクラシックモーターサイクル界のフェチな想い…「それもいいけどな…」Hさんの顔を浮かべながら思考する事しばし…そして私はローラーベアリングへと交換しました、それがHさんの為だからです…

 

 で、これは四つあるベアリンクのもう二つ。で、これはこのコネクティングロッドのビッグエンド、皆さんのとすこーしだけ違ってます…

 

 分かりますよね?…これは㊙です。

 

 そしてクランクシャフトの中にはコネクティングロッドの大端部への給油の為に細長いトンネルが設けられています。で、一応いろいろの為にとこのようなチューブが入っている。で、そもそもここは一生開ける事がない事を前提に設計されている…なので取り外せるような形にはなっていない…よって取り外すにはぶっ壊さなきゃならない時もあるのです。きれいに外せる事もあればそうでない事ある。で、壊してしまった場合には新しく交換する事にもなる…

 

 これがそのオイルラインのど真ん中、チューブが入る場所です。以前のプチ報告にあった少量のスラッジもスッキリと清掃していますよ…

 

 そして、オイルチューブを入れた状態、固定用の穴と穴を合わせなきゃイケませんね…

 

 上に置いてあるのがオリジナルのプラグ、ここは新たにへクスキャップタイプのプラグを入れる。これだと素人さんでも簡単に外せる訳です。…しかし次にこの作業をするってのはいつ?誰が?そんな事は全く分からない。けれど誰かさんが「おーっ便利!…」とすらすら作業が進む…自分に利益が被らなくても、結果このボンネヴィルのリスクが少しでも減ってくれりゃあそれで本望…メカニック愛ってのはそう言うものなんだな。
 

 Hさんのボンネヴィル、クランクケース廻りのメネジの破損はたった一ケ所。ドリルでもんで下穴開け、更にタップも切ります。

 

 これが中に挿入するインサート、分かり易いように途中で止めてみました。材質はステンレスをはじめ幾種かありますが自動車エンジンに適したステンレスを選んでいます。で、ヘリサート加工とは只単にネジの修復だけではありませんよ。ボルトやスクリューを締めつけた応力がこのインサートを通して分散する!ここが大切。そして摩耗にも強く脱着を繰り返しても微動だにしない!そんな高い耐久性もある訳です…

 

 で、これが挿入済み。一見すると全く分からない感じになります。このような極端に肉厚の薄いトライアンフのケースでも以後の使用に絶対的な安心感を与えてくれますね。因みに、分解組立作業を頻繁に行うレース用のエンジンでは予め全ての箇所をヘリサート加工するなどしますよ(2000年以前の話し、今は知りません)…
 

 そして、クランクケースにクランクシャフト、及びカムシャフト2本をセットしました。ご覧くださいケースの端面を。キラキラ♫〜全く美しいほぼメーカー出荷時の状態、すばらしいです。で、この大きなフライホイールはユニット650としては最も重い部類、これがアーリーモデルのふくよかな走行感覚を生み出す根源ですね、すばらしいです…

 

 そして車体に載せましたよ。Hさんのボンネヴィルに初めて「いのち」が載りました、イイ感じです…で、この後、ギアボックス、プライマリーチェーンケース、シリンダー&ピストンの作業へと進んで行きます…松枝
 

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