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2020.03.22 Sunday

1966 TRIUMPH T120R BONNEVILLE 山口県Kさんプチ報告その17

 これはシリンダーヘッドの上に乗るロッカーボックス、カムシャフトの動きをプッシュロッドが上下する事で伝え、その向きをここで反転させてバルブを開閉する。だが、ここを敬遠する作業者が多く長年スルーされている場合が多い。なのでこうした時にきちっと見てやりたい。オイル漏れの対策やスラストワッシャーのヘタリ、アジャスターボルトの接触面の修正など見るべき箇所は多い。

 

 ヘッド廻りには細かなスクリューやボルトが多数取り付けられている。1966年はウイットウォース規格でスレッドの角度は55度、ヘタるメネジがある場合にはこうした状態で修正を終わらせることが賢明だ。

 

 この絵を良く見て欲しい…現行車ではこの長いスタッドボルトは通常クランクケースまで到達しシリンダーヘッドはシリンダーごとがっちりと固定される。しかし、これはシリンダー上部にネジこまれ、ここでとまっている。

 

 ご覧の通り、物事が進化する以前のブリティシュではこの程度の剛性しかない。エンジンのトップとボトムが勝手気ままに動き廻る。機関全体としてのまとまりが徐々に乱れ、結果として振動や音となり出力を分散してしまう…こうした事が良い事なのか?悪い事なのか?今結論を出す事はよそう。皆さんがトライアンフのオーナーになり何回も何年も乗り続けたその後まで答えは不要だ。そして是非、これらを忘れず頭の片隅に憶えておく事だ。いつの日かどこかで「はっは~このことかぁ~…」と、思う日が必ず来る…

 

 因みに、1962年までの650の8本スタッドから、1963年に9本スタッドとなった。その追加されたスタッドホルトがこれだ。鋳鉄とアルミニウム合金の狭間でヘッドに亀裂が入るケースが多くその対策だ。で、後の10スタッドはこの後方に同じように1本追加された、サイズはどちらも5/16インチ径だ。

 

 そして、シリンダーヘッドを載せる…中央に4本顔をのぞかせているのがカムシャフトの指令を伝達するプッシュロッド、ОHVエンジンを象徴するパーツだ。しかし、ほのぼのと見てもらっては困る、走行中は目に見えない程の勢いで激しく往復運動をしている。回転数を上げて行くとその動きに誤差が生じ積もり積もって正確な時期に押せなくなってくる。

 

 「おい!ちゃんとバルブ開けろと言ってんだろ!」と、上司が指示すると「えーっ!こんなに長くて重い棒振り回せって言われても…もう無理っす!うぇ〜ん…」と、タイミングが段々ずれて部下が泣きついている…これじゃぁ高回転型のエンジンは作れない、OHVエンジンの致命的短所だ。

  そんなプッシュロッドを取り払い、カムシャフトで直接ロッカーアームやバルブを押そうとシリンダーヘッドの上に移動したものが後のスタンダードになるオーバーヘッドカムシャフトエンジンだ(写真はホンダのDОHC)。こうなると話は違ってくる。「オイ!バルブ開けろよ…」 「はいはい、どんどんどんどん、もっと早くいけますよ先輩!」OHVエンジンの倍も回転数が上がってもガンガン行ける、メードインジャパンによって途方もなくエンジンは進化していく事になる。

 

 そしてロッカーボックスを取り付けた…

 

 これでエンジン本体の完成だ…OHVで不器用でも、やはりトライアンフのエンジンはカッコイイ、エンジン自体のデザインが超優れているのがトライアンフなんだ。

 

 このエンジンにはこうしたオイルフィードの鋳造品がついていたり、バルブのインスペクションキャップにも派手なモノが着いていたりする。布引流お手軽倶楽部ではこうしたモノも再使用し費用を抑える事が基本だ。但し、このフィードもキャップもデザインが優先されていて取付や取り扱いには違った配慮が必要になる。「なんだよ、この設計は…」セオリーを考慮せず只格好だけでモノを作る当時のアメリカ製品、その取付たるや冷や汗ものだよ全く…(笑) 何れ戻す方が賢明だ。 布引お手軽倶楽部は→コチラ、布引ブルジョア倶楽部は→コチラ 是非ご覧ください。

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