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2020.08.11 Tuesday

1975NORTON COMMANDO850Mk3 プチ報告その12

 コマンド850Mark掘⊆,魯アボックスの作業です。コマンドに使われるAMC社製ギアボックス、何時も言っているけれど素晴らしいモノなんですよ。しかし、1970年代にメードインジャパン達が台頭すると状況は変わる。今までのブリティシュには考えられないような変化が起こります…

 

 ギアボックスの多くは2本のシャフトに各ギアが対のレイアウト。上の長いシャフトがメインシャフトで右側のスプラインにクラッチのハブがついて(半分隠れている部分)、エンジンの力をここで受ける。向かって左が1stギア→2nd→3rd→スリーブギア。その下がレイシャフトで受ける側。

 

 ご覧ください、1970年代のF1のギアボックスのよう…素晴らしいです。で、上がクラッチを介してエンジンの動力を伝えるメインシャフト側。下がそれを受けるレイシャフト側、因みに手前が1stギア。そして右側で肩身の狭い思いをしているモノが各ギア位置の指令を出すセレクター系です。

 

 これがシフトフォークを介して各ギアに指令を伝えるカムプレート。今まで鉄板をガーン!と打ち抜いた跡がそのまま残っている状態だった端面がこのように平坦に加工される、上の面に磨きがかけられる、更に面取りまでされている…このような親切設計はこれまでのブリティシュになかったこと…感激です(涙モノ)。

 

 

 で、Mark靴任魯瓠璽疋ぅ鵐献礇僖鵑砲覆蕕辰謄縫紂璽肇薀襯好薀鵐廚採用される。左端の丸いボタンがスイッチの軸を押す事で接点がつながり→電流が流れ→インジケーターランプが点灯する。良く見ると直線的な摩耗が見えますね…

 

 溶接で肉盛りしこの後研磨&修正する…しかし、これは単なる摩耗じゃないんです…

 

 英国車史上初のニュートラルスイッチの完成度は低くトラブルが頻発する。その丸いボタンとスイッチの接触部分の設計が悪くニュートラル位置への操作感が悪い。そればかりか調整の具合によってはシフト操作そのものができなくなる恐れもある。正直無い方がマシです。

 

 アウターカバーの中はこうなっています。見えているのはシフト操作系統の一連。皆さんが一速だ二速だとやっている内側ではこれらが操作されています(グリスついてますが全て洗浄点検後の組立です、汚れているんじゃないんです…)。そして、Mark靴任六代の流れと共にシフトレバーが左になりました。この辺りシャフトなんかがそれ用に代わっています。

 

 これはインナーカバー、そのシャフトはドライブサイドに向かって延ばされる事に…この左の丸い穴はそれ用、なんとオイルシールがついてます。今までならば丸いオーリングで済ませる。しかもこの位置ならそれすら省略する可能性もあったのに…

 

 更に、AMC製ギアボックスで常態化していたスターターレバー軸からのオイル漏れ。「ここの漏れは仕方ないんだよ…」上にある貧相なオーリングではその要求を満たせない。しかし、それが立派なリップのついたオイルシールに変わるのです…

 

 で、突然変わりましてモディファイのはなし。AMC社製ギアボックスのウイークポイントであるレイシャフトのドライブサイドにあるローラーベアリング辺り。過去、なにかとトラブルの発生源となっている。ギアボックスを分解し取り外すとこのように抜けてしまう。不味い事にアウターレース自体が回転しケースの内面を摩耗させてしまう欠点がある…

 

 幸いにもこのMark靴任魯院璽溝Δ遼猝廚漏無でしっかりと嵌め合う良好な状態(Mark靴任呂修海旅篝も改良されている)。で、こうした時には必ず上側のローラーベアリング、その中でもインナーとアウターレース等が分離できスラスト方向に対してフリーに動けるものを入れる(メーカによって呼称が違う)、これが大切だ。こうすればケース側の内面をズレや脱着による疲労から守れる。更にレイシャフトの動きそのものにも自由度が増し今までの理不尽さを払拭できる。そして、こうしたベアリングの打ち換えは必ず加熱して行う事が常識だ。冷間でカンカンやっている作業とは尊いブリティッシュの存続に背いた行為そのものだ。

 

 このように1970年代のメードインジャパンの台頭によって劣勢であるコマンドも大胆な変更を実施した。シフトペダルをドライブサイドに移し、オーリングやシールの変更や新たな採用によりオイル漏れに配慮もした、更にコネクションの多いが故にシフトフィーリングの改善にも努力した。しかし、ニュートラルランプでは逆にトラブルを発生させる事に…でもね、それも「ブリティシュの粋」のひとつ、十分に理解すれば済む話しなんだ。 

 

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